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技術の先を読むには - 槇一光の徒然日記

自分を中心に世の中はまわらない

技術の先を読むためには世の中を広く見ることが必要になります。これは、技術動向だけを見ていれば良いのではなく、社会状況や経済状況の変化も含めて見る必要があります。自分が持っている技術で十分と思っていると、突然、外部条件が変わって自分が持っていた技術が陳腐化してしまうことも起きます。要するに、自分を中心に世の中はまわらないのです。

 

時流を読み、時流に乗る

繰り返しになりますが、世の中の流れを読むことは、今後どんなシステムを作ればよいか、それにはどんな技術が使えるかということを読むということです。日本の携帯電話は独自の高度化を遂げて、ガラパゴス状態だといわれてきましたが、ここにきて世界の動きが変わり始め、インターネットアクセスできる携帯電話が世界各地で普及し始めています。時流は変わるのです。ただ、日本の携帯電話機メーカーさんがこの世界の時流に乗れるかどうかは疑問が残ります。時流に乗れれば商売としてうまくいくことになります。

 

世の中で広く使われているものを使う

世の中で広く使われているものは、時流に乗っているものであり、大量に安く供給されます。そこに使われる技術は、技術として成熟したものでありやがてコモディティ化して誰でもが使えるものになります。システムに使う技術は、特殊なものよりは世の中で広く使われているもののほうが、作ってくれる企業もサポートしてくれる企業も多くてよいといえます。ただし、システムに何らかの付加価値をデザインなりブランドなりでつけないと埋没してしまいます。

 

成功体験が大切

良いシステム開発に従事して、それが成功体験に終わると人は育ちます。開発に従事しているときは、何でこんなに大変な仕事をしなければならないのかと思っていても、プロジェクトが成功裏に終わると、自分も今までとは少し違った人間になったような気になります。これは、気になるだけでなく、新しい仕事に取組んでみれば自分の成長が実感できると思います。

 

達成感が次の仕事の意欲を高める

成功体験は、達成感につながり、達成感は次の仕事の意欲を高めます。前の仕事であれだけのことが出来たのだからという自信が、次の仕事に活きてくるわけです。達成感は、やって良かったという満足感ともいえるもので、技術者として開発に携わった喜びにも通じます。

 

プラス思考が生む Positive Feedback

プラス思考が生むポジティブ・フィードバックをかけていく。これは、うまく言った経験を持つ人は、新しい仕事に対し、また成功させてやろうとポジティブに考えることができるということです。前のプロジェクトが失敗していると次のプロジェクトも失敗するのではないかとネガティブになることの反対です。私は、仕事はいやいややるのも前向きにやるのも、同じ時間をかけるのならば前向きに、ポジティブにするのが良いと思っています。

 

  • 個人の知識は有限
  • 誰が何を知っているかを知る
  • 恥ずかしがらずに聞くこと

 

これからシステム開発技術者を目指す若い人に対して「人を知り、人を使え」というとちょっと不遜な態度をとれといっているように聞こえるかもしれませんが、個人が保有する知識は有限なので他人が持っている知識を活用する手段を身につけることをお勧めしたくてこのような表現をしました。

 

他人の知識や考え方を自分のものにするための最も簡単な手段は、恥ずかしがらずに質問することです。日本においては、職場全体の仕事の効率を上げる事を第一に考えていますから、若い人の質問に対してはほとんどの人が親切に答えてくれます。逆にいうと、質問をしないとすべて分かっているものとして扱われてしまいます。

 

質問をするときに、誰に聞くかという事も大事な事です。始めは身近な人に質問をすることになりますが、直接尋ねた人が「そのことなら○○さんに聞いてごらん」というようにあることの専門家を教えてくれるようになります。この誰が何を知っているかというインデックスを自分で作る事が「人を知り、人を使え」ということの真髄になると思います。先輩を含めたお友達作りが「人を知り、人を使え」ということなのです。

若さは力 - 槇一光の徒然日記

覚えたことが身になる

若さは力であるといっても、若い人にはぴんとこないかもしれません。中年になって記憶力がおぼつかなくなるとよく分かるようになります。若さのすばらしさは、覚えた事が身になることです。ですから若いうちに色々な事を勉強しておいて欲しいのです。

 

趣味的に覚えた知識は一生もの

特に、好きで趣味的に覚えた知識は一生のものになります。趣味でいえば、鉄道の機関車や電車の形式番号や自動車の車種名は、好きだといくらでも覚える事ができます。仕事の例でいえば、LINUXのコマンドは年をとってからではすべてを覚える事はほとんど不可能ですが、若いときに覚えてしまえばその後ずーっと使えます。私達の世代で言うと、ハードウェアでTTLのICの型番とその機能やピンの配置は、毎日半田ごてを握ってディジタル回路を組んでいた人にとっては自然とあるいは否応無く頭に入ってしまい、設計図を書かなくてもある機能の回路を作り上げることができるようになります。「好きこそものの上手なれ」という言葉がありますが、ものを覚えるにはそのことが好きになることが一番です。これに若さが加われば「鬼に金棒」です。

 

語学は何とかなるところまでは必ずやる

もうひとつ、外国語については若いうちに「いざとなれば、なんとかなる」レベルまで勉強して身につけておいてください。技術開発を目指すのならぜひ英語を身につけてください。特に、リスニングについてはネイティブの先生について、色々な発音の英語があることを学び、とにかく聞き返してでも相手の言っていることを理解できるようになっておいてください。日本語の場合でも相手の言っている事を100%理解しながら会話しているわけではなく、これは外国語でも同じだといえます。そう思うと少しは外国語の会話も楽になります。それでも相手の言っている事を理解できないようでは話が前へ進みません。この耳を慣らす事においても若さは力になります。

 

あなたの明日のために - 槇一光の徒然日記

人としての魅力をつける

あなたが一人前の開発技術者をめざすのなら、まず人間としての魅力をつける努力をしてください。技術は一流でも人間としての魅力のない人では、部下もついていけませんし、お客様から見てもこの人に仕事を任せて大丈夫だろうかと疑問を持たれてしまいます。これは、なにも開発に限ったことではなく、世の中で通用するための条件です。人間としての魅力をつけるためには、技術の本だけでなく社会や経済の本を読み世の中の常識を身につけることが必要です。

さらに、恋愛を経験することもよいことかもしれません。そうはいっても、たくさんの恋愛をするわけにもいきませんから小説を読んで擬似体験することも良いと思います。なぜ、こんなことをいうのかというと、人間としての魅力は相手の立場に立って物事を考える事ができることにより生まれてくるものだからです。べつに、相手に迎合しろと言っているわけではなく、相手の主張を十分に理解した上で自分の主張の言うべき点はきちんと言い、実りある議論をすることが大切です。

 

先輩・後輩を含め人のつながりを大切に

また、先輩や後輩をはじめとする人間関係を大切にして、幅広く色々な人と交際することが必要です。特に、この人はすばらしい人だという人と巡り合ったら、その人の考え方や行動をよくみて学ぶことが大切です。もちろん、人間ですからすべての面ですばらしい人はそうはいません。悪い面は反面教師として学べばよいのです。この人から学ぶ習慣をつける事は、将来人事で人を評価するときに大変役に立ちます。人は、こちらがその人とのつながりを大切にしたいと思って接すれば、相手にもその気持ちは伝わるものです。システム開発のプロといわれるような技術者と知り合ったら、その人の技術的判断の根拠を聞いてみてごらんなさい。なんでもないと思われる判断の裏に隠されていることがたくさんあるものです。

 

技術は一生勉強する

さらに、しつこく言いますが、技術は一生勉強してください。技術は日夜進歩しています。技術の勉強に関してこれでいいと言う事はないのです。若い時代には自分の専門を作るために特定の分野の技術を深く掘り下げるように勉強してください。仕事が忙しく勉強の時間がとれない場合でも、かばんの中に専門の本を入れて歩き、ホームのベンチでも電車の中でもちょっとの時間を大事にして本を読む習慣を忘れないことが大切です。

 

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